医院の「スタンダード」を作る
from:副院長・歯科医師 三ツ口 武志
本を読んでいると、あらためて気づかされることがあります。
今回気づかされたのは「標準作業」の大切さ、です。
歯科医院でも一般企業でも人材育成・教育は最も重要でなおかつ難しいテーマです。
医院で研修カリキュラムを作成したり、勉強会やセミナーを受講してもらったりして、スタッフ達がどれだけ早く成長して戦力になるか?というのは、どんな歯科医院にとっても重要な課題です。
これは事業の大きさや業種を問わない問題です。
例えば、刈谷市に住む私達の身近にあるトヨタ自動車みたいな大企業だとしても、同じ問題を抱えています。
では、大企業ではどうやって対応しているのでしょうか?
ここで気づかされたのが「標準作業」の大切さです。
標準作業というのは、最も効率よくできる作業方法、方式ということなのですが、
「標準作業が決まっていないと、何が正しいのか、間違っているのかが分からない。」
↓
「教育はできない」
つまり、「標準」は何か?ということが確立されていなければ、その仕事を教える事はできないということです。
人によって仕事のやり方が違う
部署によってルールがちがう
あの人しか知らない、できない仕事がある
標準作業がないことで、教えることも、学ぶことも、とても時間がかかってしまう・・・ということが人材育成・教育での難しい面ではないでしょうか。
ですので、医院で研修カリキュラムを作成するために必要なのは、まず、標準作業を確立することだと思います。
ツールや手順の統一・明確化、マニュアルの作成など。
「誰がやっても同じ品質」になって、効率的・生産的なものである必要があります。
歯科医院の中の業務は膨大で多岐にわたります。
しかし、出てきた問題をひとつひとつしっかり見つめ直して、標準と何が違うのか?ということを検証・改善することを繰り返すことで、スタッフは医院の「スタンダード」を身に着け、確実に成長して、質の高い仕事をできるようになります。
トヨタの「カイゼン」ですね!
私も小さなことから一つ一つ標準化を進めて、後輩ドクター達に伝えていきたいと思います。